繰越や衿付けに思うこと
カテゴリー:和服のお勉強
着物をお誂えする時に好みの繰越寸法を伝えてお仕立てしてもらいます。が、衿付込み寸法、衿肩明き寸法、開け方はお仕立てする側にお任せの場合が多いいですよね。衿付込み寸法、衿肩明き寸法、開け方はお仕立てに出す所によってそれぞれ小さな仕立ての違い(流儀?)があります。開け方は後日の繰り回しを考えて直線開けが多く、繰越と衿付込みについて一昔は「繰越5分の衿付込み3分」が主流でしたが、現在は「繰越5分~8分の衿付込み5分」が多くなりました。今も3分で付込みする所もあります。同じ繰越5分であっても、前者だと肩山から8分下がって衿が付き、後者だと1寸下に衿が付きますので衣紋の抜け具合が違ってきます。また衿肩明きの開け方を直線にするか、カーブを付けて明けるかで着付けた時の衿の立ち角度や首の添い具合が変わります。衿肩明きの寸法によっても首に立つように衿が付くか、寝るように付くかが変わってきます。どれがイイという訳では無く、それぞれご自分の体格や雰囲気に合わせてのお好みです。繰越寸法を指示しても仕立てる場所によって衿付込み寸法、衿肩明き寸法、開け方が違ってますので気に入ったところで毎回お仕立てするか、きっちりこうして付けて欲しい旨を伝えるのが良いかと思います。
長襦袢と着物の衿がピッタリとそぐわなかったするのは、着付け方の問題ばかりではなく、繰越寸法、衿付込み寸法、衿肩明き寸法、開け方が着物の仕立てと同じ方法で仕立てていないのが原因の場合も考えられます。
最近 舞踊着物の仕立ての勉強をしていて、たまたま興津 佳平氏の本で名優 花柳章太郎の舞台姿が載っており、がばっと衣紋の抜けた綺麗な衿足姿。読むと、普通芸者さんは繰越仕立てにし、舞台着には繰越を付けずに付込み仕立てにするそうです。衣紋の抜きが大きく似た感じなのにそれぞれこだわりがあるんですね。
2009年02月15日 22:00


コメント
全てのことは終わることなく探求すべき道があるのですね!
四角い布を継ぎ合わせた着物という衣装に、唯一「曲線」のある部位が袂と繰越なのかな。衣紋を抜く作業をしないでもさっと羽織ると衣紋が抜けてる着物があったら・・・
それは着物とは呼ばないのかしらね~変な妄想でした。
Posted by : emy | 2009年02月16日 00:24
追求しだすと終わり無き泥沼かもしれません(笑)「唯一「曲線」のある部位が袂と繰越なのかな。」のコメントみて、やはりemyさんは女物大裁ち単衣を仕立てはった人やと思いました~~~!!!!
Posted by : sumomo | 2009年02月16日 11:09