しつけ のお話☆その1
カテゴリー:和服のお勉強
一般的に着物の「しつけ」と言われてるのがこちら↓袖周り、袷の着物の裾、褄下等に付いています。
こちらのしつけの目的は 仕立て や、丸洗い をする際に縫い目や折り目、きせが崩れない様に固定しておくためで「仮の押え」です。その作業を「しつけを掛ける」と言い、仕立て上がったら(→仕立て上がるというのは単に縫い上がることではなく、「押し」をして生地が落ち着くまでを言います。)しつけは外して着用します。
一目落し(=拍子木しつけ=平じつけ)、二目落し、三目落しなどがこれに当たります。
☆ちなみに↑の写真のは二目落としです(文字通り二目落ちてる☆)。十二針(じゅうにはり)とも言います。
他にも着物の衿つけ側・袖口~袖口下~袖下~振り・身八ッ口・衿下~裾、打ち揚げの箇所だけに 「白の絹しつけ糸」で(←私が習った時はどの色の着物でも必ず白糸だったのに最近は色糸を使われてるのも見かけるようになりました。)、極細かく縫ってある「しつけ」があります。↓
これは、着物を着用した時にキセが外れない(=着物の折れ目が開いて縫い目が見えてしまわない)ようにする為と「飾り」でもあり、「ゾベ」と言ったり「グシ」、「グシびつけ」と言ったりします。
すべての着物に必要なものでは無くて、折り目が落ち着きにくい羽二重や厚地の生地に入れることが多く、折り目の落ち着きやすい紬や麻、木綿、薄地のものなどは細かく「ゾベ」はあまり入れません。
衣紋を抜くのに背中心を強めに引っ張る方等は薄地の着物でも 打ち上げの箇所 に打ち上げのキセが外れないよう入れておくと安心です。この場合生地によっては細かな「ゾベ」でなく「隠しじつけ」でも良いものもあります☆
「ゾベ」の縫い方も2種類あって「返し縫い」してあるものは点々の出方がやや丸みがあって(. . . . . )綺麗でしっかりしています☆が解く時は大変です。もうひとつは細かい「グシ縫い」の要領で入れる方法もあり、こちらは点々の出方がやや半角ハイフン形(- - - - )ですが、早く入れれて解く時も楽に解けます。
☆ゾベの裏技☆
普通「ゾベ糸」と言って縫い糸より細めで片撚りの絹しつけ糸を使います。が!絹ミシン糸で入れると撚りの関係からか?ゾベの小さな点々が生地の中に潜って見えなくなりにくいです♪
☆「総ぐし」と言って黒留袖、喪服などの礼装に「掛け衿」、「袖口」、「褄下」、「裾」、「打ち揚げ」の五箇所に、「グシ=ゾベ」を入れることがあります。これは着物の格をあげる要素になります☆
総ぐし以外にも好みの部分だけ入れる事が出来ます。
関東の方ではあまり「ゾベ」を入れないようです。「ゾベ」については地域によって若干仕立ての慣習が異なるようです。それで細かい「ゾベ」を取らねければならないの!?とお迷になることもあるかと思いますが、こちらのしつけは取らなくても大丈夫です☆細かな「ゾベ」は入れる方も目を凝らして骨の折れる作業なので取らないでくださいましね☆
次回も「しつけ」のお話☆その2です。
こないだ仕入れたばかりの むふふ☆なしつけの話をしたいと思います。お楽しみに♪
2010年05月10日 09:45


コメント
ゾベなんて初めて聞いたぞべ。
恥ずかしい話ですが、昔はどの糸を外したら良いのかもわからなくて、袖の虫止めまでほどいてしまいそうになったのを覚えています。
アンティーク着物の「ゾベ」は、おうちで縫われたんだろうな~と思う味わいを感じる時があります。
Posted by : emy | 2010年05月10日 12:50
sumomoさん、こんにちは~
よく母がゾベ糸と言いますが、このゾベをするための糸なんでしょうか?
母は洋裁だけでなく和裁もするので、私の着物も縫ってくれます。
ただ裾がいつも歩いていると外側にペロンと少しめくれてしまう…
友人に言わすと八掛の付け方に問題ありとか。
プロってやはり見かけだけでなく見えないところに工夫がしてあるんでしょうね。
今年はその着物も縫い直しをしなくてはいけません。
習いに行っちゃおいうかなあ。
Posted by : kaoru | 2010年05月11日 10:25
>emyさん
「ゾベ」繰り返すとなるほどヘンな語感で~す☆うちは和裁をしていた祖母が着物に関する事は睨みを利かせていた(笑)のでなんとか。。。でした。あじわい深いゾベの着物、和裁学校の先生に見せたらコテンパンですよ~~~。
>kaoruさん
ゾベ糸は和裁ではしつけ糸のことで、しつけしたりゾベを入れるのに使います☆日本刺繍でも金駒刺繍はゾベ糸を使って金糸を閉じてるそうですが多分和裁のゾベ糸とは違った太さだと思います☆でも撚りはやっぱり片撚りなのかな。
Posted by : sumomo | 2010年05月11日 12:05